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2021年07月19日
賃貸経営まめ知識

「勧誘者」にご注意

サブリース事業においては、サブリース業者が、賃貸住宅の建設を請け負う建設業者、賃貸住宅やその土地等の売買の仲介を行う不動産業者等と連携し、オーナーとなろうとする者に対し勧誘を行うことが一般的に行われています。

賃貸住宅管理業法では、このようなサブリース業者以外の勧誘を行う者を「勧誘者」と位置づけ、この新法の規制の対象となっています。

その内容は、国土交通省の「サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン」にも定められており、一部ご紹介させて頂きます。

規定の趣旨

 サブリース業者以外の勧誘を行う者の一部が、建設業者や不動産業者としての自己の利益につなげるため、オーナーとなろうとする者に対して、サブリース業者と締結するマスターリース契約に関する内容やリスクを誤認させ、その結果、契約締結後にトラブルに発展する事態が生じている場合があります。

 特に、建設業者や不動産業者が介在し、十分な資産を有さない者が住宅建設や不動産購入のために多額の融資を受ける場合に、トラブルに発展することが多くあるようです。

 このようなサブリース業者以外の勧誘を行う者の勧誘行為について、何の規制も課さなければ、サブリース業者は、第三者に勧誘を委ねることにより、勧誘規制を免れることができ、賃貸住宅管理業法の趣旨が全うされないこととなってしまいます。

 このため、新法においては、サブリース業者がマスターリース契約の締結についての勧誘を行わせる者を「勧誘者」と位置づけ、勧誘者に対しても、誇大広告等の禁止(第28 条)及び不当な勧誘等の禁止(第29 条)を義務づけられました。

勧誘者とは

 勧誘者とは、「サブリース業者がマスターリース契約の締結についての勧誘を行わせる者」であり、

①特定のサブリース業者と特定の関係性を有する者であって、

②当該サブリース業者のマスターリース契約の締結に向けた勧誘を行う者

と規定されています。

 特定のサブリース業者と特定の関係性を有する者とは、サブリース業者から委託を受けて勧誘を行う者が該当するほか、明示的に勧誘を委託されてはいないが、サブリース業者から勧誘を行うよう依頼をされている者や、勧誘を任されている者は該当し、依頼の形式は問わず、資本関係も問われません。

具体例

 以下に、通常は勧誘者に該当すると考えられる場合をご紹介します。

・建設会社、不動産業者、金融機関等の法人やファイナンシャルプランナー、コンサルタント等の個人が、サブリース業者から勧誘の委託を受けて、当該事業者とのマスターリース契約の内容や条件等を前提とした資産運用の企画提案を行ったり、当該マスターリース契約を締結することを勧めたりする場合

・建設業者や不動産業者が、自社の親会社、子会社、関連会社のサブリース業者のマスターリース契約の内容や条件等を説明したり、当該マスターリース契約を結ぶことを勧めたりする場合

・建設業者が賃貸住宅のオーナーとなろうとする者に対し、当該者が保有する土地や購入しようとしている土地にアパート等の賃貸住宅の建設を行う企画提案をする際に、建設請負契約を結ぶ対象となる賃貸住宅に関して、顧客を勧誘する目的でサブリース業者が作成したマスターリース契約の内容や条件等を説明する資料等を使って、賃貸事業計画を説明したり、当該マスターリース契約を結ぶことを勧めたりする場合

・不動産業者が賃貸住宅のオーナーとなろうとする者に対し、ワンルームマンションやアパート等の賃貸住宅やその土地等の購入を勧誘する際に、売買契約を結ぶ対象となる賃貸住宅に関して、顧客を勧誘する目的でサブリース業者が作成したマスターリース契約の内容や条件等を説明する資料等を使って、賃貸事業計画を説明したり、当該マスターリース契約を結ぶことを勧めたりする場合

 なお、勧誘者に該当するかどうかについては、例示されていないものも含め、個別事案ごとに客観的に判断されることに留意する必要があります。

 オーナー様が良かれと思って、友人知人にサブリース業者を紹介した場合でも、場合によっては「勧誘者」になってしますので、お気を付けください。もちろん、単に業者しただけでは、「勧誘者」には該当しませんので、ご安心を。

この記事を書いた人
東原 相信 トウハラ ソウシン
東原 相信
不動産を持ち続けていればどんどん価値が上がるという「不動産神話」はすでに過去のものとなり、空室の増加や賃料の下落などに悩むオーナーの声をよく耳にします。つまり、賃貸経営は事業者(オーナー)の「経営力」の差が空室率に直結する時代が訪れました。私は、CPMとしての知識と経験で全力でオーナーの賃貸経営のサポートをいたします。
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