電子ブレーカーのお話し
新型コロナも第5類となり、元の日常が戻りつつある今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
管理スタッフOです。(←イニシャルでオーです。)
私といえば、「総会シーズンもあと一息!もうひと踏ん張りだ!!」と自分に言い聞かせながら1日1日があっという間に過ぎていく毎日です…(汗)
さて、今回は“電子ブレーカー”のお話しです。
昨今の電気料金値上がりを受け、マンション管理組合で使用される電気代も軒並み値上がり傾向が続いております。
管理組合の経費軽減に繋がる対策として“電子ブレーカー”導入を幾つかの担当物件で提案をさせて頂きましたので、その概要をご紹介いたします。
1.電子ブレーカー説明前の補足情報
電子ブレーカーの説明に入る前に、補足説明をご案内いたします。
・「従量電灯」:単相(一般的なコンセントのような2つの穴(2本の線))で電気が送られるプラン(100V契約とも言われる)
[マンション設備例:照明器具、自動ドア、オートロック、宅配ボックス 等]
・「低圧動力」:三相(3本の線)でより大きな動力が送られるプラン(200V契約とも言われる)
[マンション設備例:エレベーター、給水ポンプ、機械式駐車設備 等]
・「負荷設備契約」:低圧動力の契約方法の一つで、設備容量の合計で決める契約(足し算契約とも言われる)
・「主開閉器契約」:低圧動力の契約方法の一つで、メインブレーカー(主開閉器)のブレーカー容量(アンペア)で決める契約(アンペア契約とも言われる)
・電気代の内訳:月々の電気代=基本料+使用料
2.電子ブレーカーとは?
従来のブレーカーは一定の容量を超えた電流が流れると遮断する仕組みとなっています。
一方、電流値と通電時間を内蔵されたコンピューターで計測し、JIS規格の許容最大値まで使用できるように作られたブレーカーを電子ブレーカーと言います。
3.電子ブレーカー導入による料金削減
電子ブレーカーを導入することで、定格以上の電流が流れても遮断するまでに一定時間の猶予がある為、電力会社との契約を「負荷設備契約」から「主開閉器契約」に変更し契約容量を下げることで、毎月の基本料金の削減が可能となります。
※Point…料金削減効果は契約容量を下げることでの”基本料金削減”であり、使用料に対しての削減効果(節電効果)は無い
4.電子ブレーカー導入検討時の注意点
電子ブレーカー導入には以下注意点を含めて検討されることをお勧め致します。
・契約容量をどこまで下げれるかは実際にマンションに設置されている設備や各設備の使用電力の詳細調査が必要となります。責任を持って調査提案をして頂ける専門業者にご相談されることをお勧め致します。
・電子ブレーカー導入には当然ながら費用が発生致します。毎月の基本料金削減額に対して導入費用が何年で償却できるのかバランスをみて検討されることをお勧め致します。(5年以内で償却可能であれば検討されるメリットはあると考えます。)
・電子ブレーカー導入による費用削減が出来るのは、「低圧電力」の基本料金のみです。節電効果による削減ではありませんのでお間違えのないようお気をつけ下さい。
5.最後に
電子ブレーカーの存在自体は10年以上前から知ってはおりましたが、製品自体が新しく導入実績が10年以上ある業者さんもありませんでした。過去には一般家庭への悪質な訪問販売等で問題となった事例もあり、管理組合に自信をもって紹介できる業者さんもそれほど数はありませんでした。
しかしながら、昨今は10年以上の導入実績をもった業者さんも増え、導入費用も以前に比べて下がったこともあり提案がしやすくなったように感じます。
電子ブレーカー導入検討も含め、マンション管理等でのご相談等があれば中京ハウジング㈱までお気軽にお問合せ下さい。
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