『Pabbit』を活用した置き配サービスへの期待
運送業の「2024年問題」が始まり、今後再配達の有料化等の懸念がささやかれております。
私たち消費者として協力できる手段としては、“再配達を減らす配慮”や“まとめ買いによる運送回数の削減”などが考えられます。
再配達を減らす手段として置き配サービスへの期待が高まっております。
しかしながら、オートロック付マンションでは置き配対応が出来ず、宅配ボックスがあっても宅配需要の増加に伴い、宅配ボックスが満杯で預け入れできない等の事案も散見されます。
そこで今回は上記問題に対して、オートロック付マンションであっても置き配サービスが受けられる新システム『Pabbit』をご紹介いたします。
1.『Pabbit』とは?
インターホンメーカーのアイホン㈱による次世代型宅配システム『Pabbit』の概要を以下にまとめてみます。
・配達中の荷物(伝票番号)を解除キーとして、オートロック付マンションでも住戸前への置き配が可能となるシステム。
・配達中の荷物(伝票番号)を持った宅配員のみがクラウドサーバーと連携しオートロックを解錠し入館可能となる。(不特定多数の配達業者が入館できるわけではないので安心)
2.『Pabbit』の導入方法
『Pabbit』導入には以下2通りの方法があるようです。
①既設インターホン設備のままで導入する方法
専用端末『Pabbit Lite』を既存集合玄関機の横に設置して利用する方法
②アイホンのインターホンシステム『dearis』を導入する方法
『Pabbit』が搭載されているインターホンシステムの『dearis』シリーズにマンション全体を改修して利用する方法
3.『Pabbit』導入に関するQ&A
『Pabbit』導入に関する疑問点をメーカーであるアイホンさんへ質問してみました。
Q1.『 Pabbit Lite 』を導入するには、既設インターホンはアイホン製でないと導入できないですか?(既設インターホンがパナソニック製の物件への導入可否)
➡ はい、アイホン製の集合玄関機のみの対応となります。
Q2.2024.07月時点での利用可能な配送業者を教えて下さい。
➡ 置き配対応の①ヤマトEASY②Amazon③通常ヤマト便(OKKIPA必要) ④通常佐川急便(OKKIPA必要)です。
※今後順次拡大予定です。
※『Pabbit Lite』はAmazonは別契約となります。
Q3.『dearis』シリーズへ改修し利用する場合はインターネット回線契約が必要となりますか?(『 Pabbit Lite 』は本体にソフトSIM搭載でインターネット回線を準備する必要なし)
➡ はい、必要です。共用部にネット回線がある場合は制御装置との接続が必要となります。
インターネット環境がない場合、新規回線引き込みが必要となります。
又、現在9月10日発売予定にて通信アダプタ(VMW-COMAD)を制御装置に接続頂ければ、そのまま『Pabbit』サービスがご利用頂けます。
Q4.荷物の受取方法について、置き配バック(OKIPPA)等の準備がないお部屋への対応は可能ですか?
➡ ECサイトで購入(ヤマトEasy、Amazon)の場合は必要ございませんが、その他の配送事業者様の場合は置き配バック等の準備が無い場合は置き配をして頂けないです。
Q5.インターホンとエレベーターが連動する物件において、エレベーターとの連動は可能ですか?
➡『Pabbit Lite』での対応は不可となります。
『dearis』にてインターホン更新時にそのままエレベータ連動させる場合には対応可能です。
以上、『Pabbit』のご紹介でした。
オートロック付マンションでの置き配が可能となれば、配送業者さんの負担軽減はもちろん、受け取る側の入居者のメリットにも繋がる期待も大きいかと思います。
将来的には宅配ボックス自体の規模縮小や撤去等による維持費の節約の一助への期待もしつつ今後の動向を伺っていこうと思います。
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