マンションなのにシロアリ被害!?
先日、中学時代の同窓会があり、30数年ぶりに合った同級生を見て「人生いろいろだなぁ~」と感慨深く感じた管理スタッフOです。(←イニシャルでオーです。)
この年になって思う、しがらみの少ない友人関係は貴重なんです!!(学生の頃は気が付かなかった…)
さて、今回は“シロアリ”のお話しを少々してみます。
シロアリといえば、木造住宅等での被害は良く耳にすると思いますが、先日鉄筋コンクリート(RC)造の賃貸マンションにてシロアリ被害が発生しましたのでご紹介させて頂きます。
1.シロアリとは
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ということで、そもそも“シロアリ”とはどんな生き物なのか調べて見ましたのでご紹介します。
ちょっと衝撃なのですが、“シロアリ”は見た目はアリに似ていますが、実はゴキブリの仲間なんだそうです!!
暗く湿った場所を好み、木材や枯れた植物等を主なエサとしていますが、雑食性昆虫であり発泡スチロールやゴム、プラスチックなども食い荒らすことがあるとのことです。
マンションで白アリが発生する条件としては、マンションの1階部分に木が植えてあったり、ベランダに植木が置かれていたりすること、マンションの塗装や壁が剥がれたりヒビが入っていたりすること、室内が高温多湿な環境であることなどが考えられるそうです。
RC造等のマンションであっても、内装材に木材等が使用されていますので、シロアリが好む条件が整えばエサ場として侵入され被害が発生することは十分考えられるとのことです。
2.発見の経緯
今回の事例での発見経緯は、当該マンションの元請管理会社より「玄関の壁付近から土のようなものが噴出してきている」との相談がきっかけとなりました。
当初は土が出てきている壁の中には排水管が敷設されている為、配管不具合により漏水した汚水(汚物)が乾燥して噴出したのか?等色々な想像をしておりました。
3.いざ調査!
まずは壁の中の状況を確認する必要がある為、壁を開口していきます。
開口部から壁の中を確認してみますが噴出す程の土が堆積しているような状況はありません。
ふと開口部付近の巾木をめくってみると、巾木を止めてあった木下地がスカスカの状態!!
よくよく見てみると小さな白い虫がうようよ…シロアリ発見です!!
4.調査結果
調査の結果より、壁から噴出しているように見えた土のような物は”蟻道“と呼ばれるもので、土とシロアリの分泌物で作られた巣とエサ場を行き来するためのトンネル状の通路であることが分かりました。
しかしながら原因がシロアリでしたね…で終わってはいけません!何故シロアリがマンション内に侵入してきたのか、原因を特定しないと今後も同じような被害が再発する懸念が残ります。
開口した壁の中には湿気が溜まっており、開口部底の砂部分にも水分を吸ったような跡が確認されました。
当該壁の中には排水管だけでなく給水管も通っていることが調査の中で判明し、給排水管からの漏水の疑いもあった為、それぞれの調査も併せて実施しましたが、給排水管共、漏水の疑いは低い結果となりました。
湿気の原因として給水管の結露による水が原因ではないかとの結論に至りました。
5.その後の対策
今回事例の対策方法については、以下の通り準備を進めております。
・開口した壁の中を乾燥させ、給水管の結露対策(保温対策)を準備中
・シロアリ駆除業者さんと被害状況の把握と薬剤散布による駆除、再発防止対策を調整中
以上、RC造のマンションであってもシロアリによる被害は他人事ではありません。
シロアリの好むような環境を回避し、万が一侵入をゆるしても早期発見が出来れば被害を最小限にとどめることが出来ます。
何事も早期発見、早期対策が重要だと改めて感じた事例でした。
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