掛けててよかった保険のお話し
ここ最近、漏水事故対応でてんやわんやの管理スタッフOです。(←イニシャルでオーです。)
今回は私がこれまで経験した保険事故対応についていくつかご紹介させて頂きます。
事例1)『個人賠償責任保険』が認定された事例
内容:上階専有部(A室)設備が原因の漏水により、階下専有部(B室)内装に被害を与えた
概要:A室洗面台給水管接続部のゆるみにより水漏れが発生し、B室天井より漏水となる
補足:原因箇所はA室内設備でありA室区分所有者の責任範囲となる為、B室区分所有者の財産である内装材等に損害を与えた事により、個人賠償責任が認定された。
事例2)『施設賠償責任保険』が認定された事例
内容:共用排水管の詰りによりオーバーフローした排水が専有部内装材に被害を与えた
概要:共用排水竪管にて詰りが発生し、逆流した排水が専有部内排水口よりオーバーフローし当該専有部床面及び階下専有部天井面より漏水となる
補足:共用排水管の詰りが原因であり、共用排水管の責任範囲は管理組合となる為、共用施設(設備)から各専有部区分所有者の財産である内装材に損害を与えた事により、施設賠償責任が認定された。
事例3)『火災保険(落雷)』が認定された事例
内容:落雷によりマンション内インターホンシステムが故障
概要:落雷による雷サージ(※1)の影響によりインターホンシステムが作動しなくなった
補足:インターホンは専有部内にも設置されているが、当該マンションではインターホンシステムは共用設備として規約で規定されていた事により、火災保険内の落雷事故として認定された。
(※1) 雷サージとは、落雷時に発生する過電圧(異常な高電圧)が原因で過電流(過剰な電流)になること
事例4)『火災保険(火災)』が認定された事例
内容:マンション隣家より出火した火が、マンション内共用部と専有部に類焼被害を与えた
概要:隣家からの出火により共用廊下や階段、外壁等に焼損が発生、一部専有部内も類焼し焼損が発生
補足:火災発生の原因である隣家の保険では失火責任法(※2)により対応不可であった為、類焼先であるマンション及び専有部で掛けていた火災保険での対応となった。
(※2)失火責任法では重大な過失を除く失火の場合は、損害賠償はしなくて良いと定められている。
最後に
マンション保険は、築年数に応じて保険料が年々増加していく傾向にありますが、いざという時の為の保険でもありますので、ご自身のマンションで掛けている保険の内容について今一度確認してみてはいかがでしょうか。
特に費用がもったいないからとの理由で「個人賠償責任保険」を非付帯にされているマンションもあるようですが、マンション内での漏水事故については、入居者間のトラブルを避け出来るだけ対応をスムーズに行う為にも是非ご検討される事をお勧め致します。
弊社は損害保険の代理店も行っておりますので、保険について何かご相談事等がございましたらお気軽にお問合せ下さい。
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