親子で考える相続対策
相続は突然やってきます。事前の準備を怠ると、大切な財産は守れません。親から子にスムーズにバトンを渡すために、親子で一緒に考えましょう。
3年以上前から
人が亡くなると相続は自動的に始まります。相続税の申告納税までは10カ月と長いようで短いです。遺族は悲しむ間もなく、いくつものハードルを越えなければなりません。
ですから、相続対策は前もって始めることが大切です。相続税には「相続開始前3年以内の贈与は課税価格に持ち戻される」など3年を縛りにする条項が多くあります。なので、少なくとも想定される相続の3年以上前から対策を始めた方がいいでしょう。
3つの柱
家族に受け継ぐ財産は、何もしなければ相続税額分だけ目減りします。かといって、過度な節税対策には、税務当局の規制が入る傾向が強まっています。
相続対策で重要なことは、
1.分割対策
2.納税資金対策
3.節税対策
と考えられています。相続税の有無にかかわらず必要な財産の「分割対策」を軸に、相続税の支払い原資の準備を行う「納税資金対策」、そして「節税対策」をバランスよく組み合わせることが大切です。
相続対策のスタートライン
相続対策の第1歩は、財産の中身と相続人を洗い出すことです。
まず、財産の中身。預金、有価証券、不動産、貴金属など、種類別にリストアップします。さらに、それぞれの価格を割り出し、総額を出す必要があります。
現預金は額面通りですが、同族会社の非上場株式や不動産はその価値の算出が難しいです。例えば不動産は時価額と相続税評価額では随分と異なります。公平に分割するには時価で考え、税額は評価額で計算するので、両方の価格を算出する必要があります。より正確な価格を算出するには、相続に強い税理士や中京ハウジング(株)のような相続に強い不動産業者に相談したほうがいいでしょう。
次は相続人。相続は世帯内で完結すると考えがちですが、そうとは限りません。もし、子供がいなければ自分の親や兄弟が相続権を主張する可能性もあります。相続人になる資格がある人と、その順番、相続割合が法律で定められているので、再度確認しておいた方がよいでしょう。
最後に、具体的な対策の前に決めておきたいのが、相続対策のゴールです。最終的な目標を決めておかないと、対策が迷走してしまいます。財産の規模を守りたいのか、賃貸経営を続けて欲しいのか。あるいは子供は何を望んでいるのか。親として目指したい最終形をイメージしながら、親子で話し合って基本方針を立てることが重要ですね。
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