錠前(キーシリンダー)の寿命
管理スタッフのFです。
マンションでよくあるトラブルとして鍵のトラブルをご紹介したことがありますが、「そもそもどの位使えるものなのか?」ということで、今回は錠前(キーシリンダー)の寿命について少し調べてみました。
錠の耐用年数は?
錠の耐用年数とは、一般環境下、一般的操作、標準使用頻度において、基本性能がメンテナンスを行っても回復しない可能性が考えられる錠の交換推奨時期です。
日本ロック工業会の「錠の耐用年数についてのガイドライン」で建物に使用される錠の耐用年数は10年(電気錠は7年)とされています。
※耐用年数とは、製品の基本性能を保守・点検により維持できる取り替えまでの目安の期間とするもので、製品の保証(無償修理)期間とはことなります。
なぜ10年なのか?
部品の使用頻度による摩耗・環境変化による劣化(グリス劣化・樹脂劣化)より10年以上は確実開閉動作などの操作性の維持と防犯性能の維持が困難と考えられることから10年と定められました。
※過去の実績として、JISやBL基準での繰り返し耐久性の回数が経験値である10年間の使用回数を根拠に定められていることを参考にされています。
・標準使用頻度=平均所帯人数3人×扉開閉10回×365=10,950回
・錠の耐久使用回数100,000回÷10,950回/年≒10年
(錠の耐久使用回数はJIS A 1541-2の最低グレードの規定100,000回より算出)
まとめ
壊れなければずっと使い続けているご家庭も少なくありませんが、一般的な錠の耐用年数は10年、耐久使用回数は10万回とされています。
ある日突然壊れて、鍵が抜けない、鍵が差さらないといったトラブルに遭ってしまうことを考えると、適度にメンテナンスをしながらも、10年くらいで交換を検討されることをおすすめします。
最後に、集合住宅の共用出入口に設置されている錠は、全居住者が使用し標準使用頻度を超える使用頻度となるため、耐用年数10年の対象ではありません。
昔、業者に尋ねたことがありますが、共用出入口の錠の耐用年数は3年くらいとのことでした。
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