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2021年07月30日
管理スタッフの日常ブログ!

区分所有法と管理規約

管理スタッフOです。(←イニシャルでオーです。)
梅雨も明け、いよいよ夏本番!されどまだマスクを外すことができず…
今夏もマスク着用での外回りに憂鬱を覚えます。
一日でも早く大手を振ってマスクを外せる日が来ることを願うばかりです。

さて、担当物件の総会に参加させて頂いた際、「当マンションの管理規約の規定が区分所有法の規定に合っていない」「区分所有法の規定と管理規約の規定が違う場合、どちらが優先されるのか?」との質問を頂くことが稀にあります。

そこで今回は「区分所有法と管理規約」についてのお話をしたいと思います。

1 区分所有法と管理規約の概要説明

(1)区分所有法とは
分譲マンションなどの区分所有建物において、権利関係や管理運営、義務違反者に対する措置、復旧・建替え、団地などについて民法の特別法として定められた法律
正式名称は「建物の区分所有等に関する法律」、「マンション法」と呼ばれることもある。

(2)管理規約とは
分譲マンションなどの区分所有建物において、区分所有法を基に一定のガイドラインを示すため国土交通省が作成した「標準管理規約」に基づき各マンションの現状にあわせて制定された規約

2 区分所有法と管理規約の関係

標準管理規約の中で、「規約、使用細則等に定めのない事項については、区分所有法その他の法令の定めるところによる。」〔第71条(規約外事項)〕との記載があり、原則、管理規約は区分所有法よりも優先されます。

但し、管理規約で定めることができる事項には、必ず区分所有法の定めに従う必要のある【強行規定】と、区分所有法上規約で別段の定めを置くことが可能な【任意規定】とがあります。

上記の優先される規定はあくまでも【任意規定】に限られており、【強行規定】については、管理規約で区分所有法と異なる定めを設けることはできず、仮に【強行規定】に反して規約で別段の定めを設けたとしても、区分所有法が優先され管理規約の定めは無効となりますので注意が必要です。

3 参考:強行規定と任意規定

(1)【強行規定】:区分所有法の定めに従う
 1)  共用部分の著しい変更の決議要件のうち議決権数
 2)  管理所有者による著しい変更行為の禁止
 3)  規約の設定・変更・廃止に関する決議要件
 4)  集会招集請求権の定数を増加させること
 5)  特別決議事項について、招集通知に通知されていない場合は決議できないこと
 6)  管理組合法人の設立・解散決議
 7)  義務違反者に対する訴訟提起の決議要件
 8)  建物価格2分の1を超える部分の滅失の場合の復旧決議の要件
 9)  建替え決議の要件

(2)【任意規定】:規約で別段の定めを置くことが可能
 1) 規約共用部分
 2) 規約敷地
 3) 共用部分の持分割合(割合は平等でも可)
 4)  共用部分の変更決議をする際の区分所有者数(定数は過半数でも可)
 5)  共用部分の管理(集会によらず規約で決めることも可)
 6)  共用部分の負担割合・利益収受
 7)  専有部分と敷地利用権分離処分可能の定め
 8)  専有部分に係る敷地利用権の割合
 9)  管理者の選任(選任方法は規約で定めることも可)
 10) 管理者の権限(規約で保険契約、訴訟代理権、保存行為範囲等が決められる)
 11) 管理者を共用部分の管理者にする
 12) 区分所有者の責任負担割合
 13) 一部共用部分の規約
 14) 規約の保管者(管理者がいない時は規約又は集会の決議で定める)
 15) 集会招集請求権者の定数(定数は規約で減ずることも可)
 16) 集会招集通知の期間(規約で伸縮可)
 17) 掲示による集会招集通知
 18) 決議事項の制限
 19) 議決権の割合(「1住戸につき1個の議決権」等の方法も可)
 20) 集会の議事における決議要件
 21) 議長(議長の資格は特別な法的制限はない)
 22) 管理組合法人の代表理事、共同代表の定め
 23) 管理組合法人の理事の任期(3年以内で定めることも可)
 24) 管理組合法人の理事の定数(規約で理事の員数を決める)
 25) 解散した管理組合法人の残余財産の帰属

4 その他マンションに関する法律

最後にご参考までに、区分所有法以外のマンションに関する法律と主なポイントを以下の通りご紹介いたします。

(1)マンション管理適正化法
  (正式名称は「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」)

・マンション管理の適正化を推進する目的のために、マンション管理の主体は管理組合であることを示す
・マンション管理士が管理組合の援助に当たることができるものとした
・マンション管理業者の登録および管理業務主任者の義務づけ等を通じて国が管理業者を規制する

(2)再建特別措置法、被災マンション法
  (正式名称は「被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法」)

・大規模災害において政令で定めるものに限り、建物の全部が滅失したときにも、区分所有法の建替えに関する規定に準じて特別多数決議による再建を可能とした
・建物の全部または大規模一部滅失のときに、再建だけでなく特別多数決議による建物と敷地の売却も可能とした

(3)マンション建替え等円滑化法
  (正式名称は「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」)

・区分所有法による建替え決議の成立後において、建替え参加者の団体に法人格を与え、従前の建物の専有部分の抵当権者や賃借人との権利の調整を図ることで円滑な建替えを促進
・所定の耐震診断を受けた結果、現行の耐震基準を満たさないマンションについては、特別多数決議による除却を前提としたマンションと敷地の売却を可能とした

この記事を書いた人
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