高齢者の入居を受け入れる際のリスクと対策は?②
今回と次回の2回にわけて具体的なリスクと対策について解説していきます。
孤独死リスク:センサーによる見守りサービスを導入
高齢者の入居受け入れは、空室対策として有効な手段ですが、以下のようなリスクや問題も抱えています。
①孤独死のリスク:家賃の減額や高額な原状回復費が発生する可能性がある
②残置物処理のリスク:残された家具・家電などの処分が難航する
③保証人不在の問題:亡くなった後の家賃回収や事後対応ができない
これらのリスクに対する備えが不十分なまま高齢者を受け入れてしまうと、「長期空室の発生」や「多額の原状回復費が必要になる」など、思わぬトラブルに発展するおそれもあります。
まず1つ目の「孤独死リスク」について見ていきましょう。
孤独死が発生した場合でも、通常の病死で早期に発見されれば、賃貸経営への影響は軽微です。
しかし、発見が遅れると、次の入居者への告知義務が生じたり、高額な原状回復費用が必要になったりなど、深刻な問題に発展する可能性があります。
こうした孤独死リスクへの対策として有効なのが、「見守りサービスの導入」です。
主なタイプには、以下のようなものがあります。
・入居者宅への定期訪問型サービス
・警備会社による緊急通報システムの設置
・センサーを活用した見守りシステム
この中でも、導入しやすくコストも抑えられるのが「センサーによる見守りシステム」です。
たとえば、ヤマト運輸が提供する見守りサービスでは、専用の電球に交換するだけで導入が可能です。
初期費用0円、月額1,738円(税込)で利用できます。
電球のオン・オフが一定期間ない場合に異常を検知し、設定されたメールアドレス宛に通知が届きます。
必要があればヤマト運輸のスタッフが安否確認に訪問する仕組みです。
こうした見守りサービスを活用することで、万が一、孤独死が発生した場合でも早期に対応でき、オーナー様の精神的負担を軽減することが可能になります。
残置物処理リスク:死後の委任契約を交わしておく
孤独死が発生した際、相続人や近親者と連絡が取れないと、残置物の処理に関する問題が発生します。
残置物処理とは、残された所有物を整理・保管・処分することを指します。
これらの残置物は、原則として相続人の所有物であるため、オーナー側が勝手に処分すると、損害賠償請求などの法的トラブルに発展する可能性があります。
このようなリスクを軽減する手段のひとつが、「残置物処理に関する死後事務委任契約」の締結です。
これは、本人が生前に、死亡後の事務手続きを信頼できる第三者(管理会社など)に委任しておく契約のことです。
入居時にこの契約を結んでおけば、以下の対応がスムーズになります。
・家具や家電、生活用品の整理・処分
・室内の原状回復および鍵の返却
・ゴミや不用品の撤去 など
あらかじめ死後事務委任契約を結んでおくことで、速やかに残置物を処理し、室内の清掃や修繕を開始できます。
その結果、空室期間を短縮でき、経営上のダメージを抑えることにもつながります。
なお、この委任契約は、公正証書として作成するのが望ましいですが、法的には私文書でも有効とされています。
今回はこのあたりにして、続きは次回ブログで!(次回 8/21)
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