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2020年05月06日
賃貸経営まめ知識

安否確認のために無断で部屋に入るときは?

Q.自主管理をしています。私の賃貸マンションの借主の親御さんから、息子さんの安否を心配して連絡が入ってます。「2ヶ月連絡が取れないので部屋の中を見てもらいたい」と必死にお願いされました。部屋に行ってインターホンを鳴らしても大きな声で呼んでも応答がなく、夜も電気が点きません。郵便物も溜まっていますが、家賃は自動引き落としで入金になっています。部屋で何かあったら困るので鍵を開けて部屋に入っても大丈夫でしょうか?

リスクがあります。

A.大家さんがお一人でカギを開けて部屋に入るのはお勧めしません。それは「住居侵入罪」という刑罰になる可能性があります。たとえ親や兄弟でも正当な理由なく他人(ひと)の住居に侵入することは禁じられているのです。今回は、2ヶ月も音信不通で、親御さんから安否確認の依頼があり、もしかしたら本人が倒れているかもしれないと予想される事態ですから「これは正当な理由だ」と思われるでしょうが、そうとは言えないのです。

何もしない方がいいですか?

Q.では住居侵入罪のリスクがあるなら「何もしないで様子を見る」というのが正しいのですか?

A.何もしないのも大家さんにとってはリスクになります。万一、部屋の中で倒れていたら、そして最悪の事態になっていたら、大家さんの賃貸マンションの資産価値は下がりますし、なにより悔恨の念にかられることでしょう。借主に無断で部屋に入るリスクと、借主が室内で倒れているリスクを秤(はかり)にかけるような判断になりますが、今回のケースでは「部屋に入るリスクを犯す」という選択をせざるを得ないと私は思います。ただし大家さん一人はダメです。できる限りリスクをゼロに近づけるのです。

どうすればいいですか?

Q.どうすればリスクを減らすことができるのですか?

A.誰かに一緒に立ち会ってもらってください。大家さん側が複数なら、万一聴取を受けたときに言い分が有利に取り扱われるでしょう。自主管理ということなので、借主を紹介した不動産会社に頼んでください。できれば親御さんかご兄弟にも立ち会ってもらいたいところですが、遠くてすぐに来れない場合は時間との勝負になりますので、肉親の立ち会いを諦めなければならない場合もありますね。その場合でも、部屋に入っても良い、という承諾書をもらっておいてください。FAXでも通話の録音でも良いので証拠を残してください。

 そして、管轄の警察署の巡査(おまわりさん)に立ち会いをお願いします。今回の理由は安否確認ですから「おまわりさん」に断られることはありません。電話をして事情を説明して現地まできてもらってください。「おまわりさん」が一緒だと「住居侵入罪にならない」ということではありません。安否が心配なので立ち会ってくれているだけで、法的な正当性を代弁してくれる存在ではありませんので念のために。もう一つ「おまわりさん」に立ち会ってもらうことのメリットは、最悪の事態のときの第一発見者にならずに済むということです。図らずも第一発見者になると、その後の事情聴取などで多くの時間を失うことになってしまいます。

 私の経験では、このようなケースの9割は、本人が部屋で寝ていた、という結果になります。そして住居侵入で訴えられたことも一度もありません。しかし過去には「訴えられた」事例もあるはずなので、気軽に行う訳にはいきませんね。そして「9割は無事」と言うことは「無事でなかった」という結果もある訳ですし、「もう少し早ければ」という残念なケースもあり得ますので、緊急時のときの対応はしっかりと決めておいた方が良いです。賃貸管理を依頼すると、このような対応は管理会社がすべて代行してくれるはずです。

 もちろんそのような場合、当社でも対応していますので、マンション管理は中京ハウジング(株)にお任せください。

この記事を書いた人
東原 相信 トウハラ ソウシン
東原 相信
不動産を持ち続けていればどんどん価値が上がるという「不動産神話」はすでに過去のものとなり、空室の増加や賃料の下落などに悩むオーナーの声をよく耳にします。つまり、賃貸経営は事業者(オーナー)の「経営力」の差が空室率に直結する時代が訪れました。私は、CPMとしての知識と経験で全力でオーナーの賃貸経営のサポートをいたします。
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