マンション耐震化を考える
2024年初詣のおみくじで『大吉』を引き当て、『待ち人来る』『縁談よし』というフレーズを気分上々に読んでいたところに、隣からの冷たい視線と殺気で今年もより一層身を引き締めていこーと神様(奥様)へ誓った(誓わされた?)、分譲担当「T」です。(`・ω・´)ゞ
さて、今回は1/1に北陸で発生しました大地震を受け、マンションの耐震化について考えました。
まずは、被災された方々には心からお見舞い申し上げるとともに復興に尽力されておられる皆様には安全に留意されご活躍されることをお祈りいたします。
ポイント1:耐震診断
名古屋市では耐震診断結果の報告を義務付けている建物があり、マンションではその中の「沿道建築物」に該当する場合には耐震診断を実施して、耐震上に問題があるのかどうか建物の状況を把握できますが、該当しない大抵のマンションでは耐震診断などは実施しておらず自分のマンションに耐震上の問題があるのか分からない事の方が多いのが現状だと思います。
耐震診断をすると、耐震性能が数値化され耐震上の弱点がある場所が見えてきます。
専門家から数値の意味や具体的な弱点の説明を受けて、自分のマンションの耐震性能や構造の特徴について理解を深めたり、実現可能な補強案を検討することは、旧耐震基準時代と言われる1981年5月以前建築のマンションでは必要不可欠となってきているのかもしれません。
ポイント2:補強方法
■鉄骨(ブレース)補強
建物の外壁にV字型やX字型の鉄骨を設置するのが一般的ですが、外観を損なうことが懸念されます。
■壁の増し打ち補強
既設の壁を分厚くしたり、吹き抜け部分を壁にしたり、柱や梁を太くしたりと、見た目を大きく変えずに耐震性能を上げます。
■耐震スリット工法
補強ではないが、柱の脇の壁に切れ込みを入れて面の繋がりを断ち、外力が構造的に干渉しないように隙間を設ける。
ポイント3:補強計画
耐震性能が低いと判明したマンションでは、補強計画を多角的な視点で検討しておくことが大切です。
敷地が狭く境界との間に補強できるスペースが無い場合は、建物の中で補強するパターンや共用部分への補強工事足りなければ専有部分内への補強パターンも用意しておかなければなりません。
また、分譲マンションですと資金面での工面や合意形成に時間がかかるなどまとめての工事が難しい場合も想定されます。部分的な補強工事から段階的に進めて最終的に基準を満たす補強が実現する事を目指す方法も考えられます。
この東海地方でも何年も前から南海トラフ地震が危険視されており、いつ何が起こっても不思議ではありません。
管理会社としても、有事への備えや準備に関する助言ができるようアンテナ張って注視していきたいと思います。
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