オーナーが理解すべき「減価償却費」とは ①
個人で賃貸経営をする場合、所得税については、しっかりとした知識を身に付けるべきです。
というのは、所得税の仕組みを知ることによって、所得税を差し引いた後の手残り収入(キャッシュフロー)をしっかり残すためのポイントが理解でき、事前の対策を打つことが出来るからです。
特に、所得税を計算するうえでとても重要な「減価償却費」に関しては、その仕組みと内容をしっかりと理解していきましょう。
そこで、今回は、「減価償却費」に関して、重要と思われるポイントを2回に渡って解説していきます。
不動産所得はどうやって決まるのか
賃貸経営で利益が出た場合、所得税を支払いますが、所得税は、賃貸経営によって得られた「不動産所得」に対し、一定の所得税率をかけ金額が課税されます。
「不動産所得」は、以下のように計算されます。
不動産所得=総収入金額-必要経費
「総収入金額」に含まれるものとしては、
①家賃、地代 ②権利金 ③礼金 ④更新料 ⑤共益費 ⑥返還を要しない敷金・保証金があります。
「必要経費」として「総収入金額」から差し引くことができるものは、
①固定資産税、都市計画税 ②事業税 ③消費税 ④借入金の利息 ⑤収入印紙代 ⑥修繕費 ⑦損害保険料 ⑧管理手数料 ⑨広告宣伝費 ⑩税理士、弁護士への報酬 ⑪減価償却費 などです。
住民税や所得税、借入金の元本返済部分や事業に関係のない支出(例えば、自宅関連の費用など)は「必要経費」としては認められません。
また、「減価償却費」は、法律で決められた耐用年数に応じて、毎年一定額を「減価償却費」として経費とすることができます。
「減価償却費」は、実際の支出を伴わない費用ですので、「減価償却費」が大きくなればなるほど、「不動産所得」は少なくなり、それに伴って所得税の負担は少なくなります。
「減価償却費」をいかに多く計上できるかということは、キャッシュフローを多く残すための税務対策として重要な要素といえます。
減価償却費の押さえるべき4つのポイント
「減価償却費」について少し深堀りしていきます。
「減価償却費」は下の計算式で計算します。
減価償却費=取得価格×償却率(償却率は耐用年数により決まります。耐用年数は建物構造によって異なります)
「減価償却費」について正しく理解し、ポイントを押さえていくことで、賃貸住宅購入後に思ったほどキャッシュフローが残らないといった失敗を防ぐことができます。
そのためには、次に示す「減価償却費」の4つのポイントを理解しましょう。物件を購入する前に最適な対策を打ちやすくなります。
具体的な説明は、次回(11/13)のブログでご説明させていただきます。
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