満室オーナーは知っている!賃貸経営に欠かせない「データ分析」の入門編!②
賃貸オーナーが満室経営を実現するうえで必須の知識である「データ分析」の入門編!と題して、全3回にて、具体的な手順についてポイントを絞ってお届けします。今回は第2回目です。
アパート経営の「データ分析」の具体手順
アパート経営の「データ分析」ステップ(1)|市場分析
まずは、賃貸経営で最も大切な入居者の市場動向を捉えるため、「人口」と「世帯数」を確認します。
「人口」と「世帯数」の推移を時系列で確認するには総務省の統計ダッシュボードを使うのが便利です。
こちらを使って該当の市区町村を入力すれば、「人口」や「世帯数」が増加傾向にあるのか、減少傾向にあるのかがグラフ形式でわかります。
該当の地域が「人口」も「世帯数」も増加傾向にあれば、当面の間は入居者が決まりやすい状況にあるといえるでしょう。
「人口」は減少しているものの、「世帯数」は増加しているという場合も良くあります。この場合は、「世帯数」の内訳である「家族類型」を確認します。例えば、「単独世帯」が増えている場合、一人暮らし用の物件であれば入居者が決まりやすいといえるでしょう。
ただし、「単独世帯」と一口にいっても、性別・年齢・国籍・世帯年収など、さまざまな属性があるため、切り口を変えながらデータ分析を行っていく必要があります。
このように、詳細な入居者の動向を把握するには、賃貸オーナー自身が、表計算ソフトなどを使ってデータ分析をしていく方法が一般的ですが、ここでは、データ元へのリンクを掲載するに留めます。
・「人口(性別・年齢・日本人か外国人かを含む)」、「世帯数(総計)」データ
・・・総務省の住民基本台帳(毎年公表)
・「世帯数(家族類型を含む)」データ・・・総務省の国勢調査(5年に1回公表)
・「世帯収入(年間収入階級)」データ・・・総務省の住宅・土地統計調査(5年に1回公表)
アパート経営の「データ分析」ステップ(2)|競合分析
次に、競合物件の動向を捉えるため、「類似物件数」と「着工戸数」を確認します。
「類似物件数」は、SUUMO、at home、HOME’Sなどの不動産ポータルサイトを使うのが便利です。地域、建物種別、賃料、築年数、面積など、自身の物件に近い条件を指定して検索すれば、現在募集中の物件数、つまりライバルとなりうる物件の数を確認できます。
また、「着工戸数」については、先ほどと同じ統計ダッシュボードを使うのが便利です。こちらで新設の賃貸用住宅の着工戸数の推移を確認できます。
該当の地域で「類似物件数」が多く存在し、また「着工戸数」も増加傾向にあれば、競合との差別化を行わなければ入居者を獲得することは難しいといえるでしょう。
ここでも、更に詳細なデータ分析を行うためのデータ元へのリンクを掲載します。
・「類似物件数」データ・・・総務省の住宅・土地統計調査(5年に1回公表)
・「着工戸数」データ・・・国土交通省の建築着工統計調査(毎月公表)
アパート経営の「戦略決定」の具体手順
以上のデータ分析を基に、自身の物件の強みや弱み、さらには外部環境の機会や脅威を整理していきます。
例えば、自身の物件の強みを「平米数が競合よりも広い」、弱みを「築年数が古く賃料が低下傾向」、機会を「高齢者世帯が増加」、「人口が減少・競合物件が増加」と整理したとします。
そして、これからどういう属性の入居者を狙っていくか、というターゲティングを決定していきます。その際は、先ほど整理した強みや機会を活かし、弱みや脅威をカバーするためのターゲットは誰かを考えていくようにします。
今回の例では、「高齢者夫婦」を入居者ターゲットとして定めることができました。
少し長くなってしまったので、続きは次回のブログとさせて頂きます。(次回は8/7)
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