『漏水事故』って言っても様々…
2023年が始まるや否や、漏水対応に追われている管理スタッフOです。(←イニシャルでオーです。)
1月に入っての漏水対応は5件!!今年1年を暗示するスタートダッシュなのか不安を抱えつつ年始スタートです。
さて、新年1発目のブログの内容は、冒頭でも申し上げました『漏水事故』についての事例紹介です。
一概に『漏水事故』と言ってもその内容は様々です。
漏水対応において、原因を特定する事がその全体業務の6割と言っても過言ではないと感じております。
事例1)配管の破損による漏水
給水管や給湯管、排水管等の配管に亀裂等が生じ漏水となる事例です。
配管材、特に継手部分の経年劣化による破損や接着不良等が原因となる事が多いです。
築年数が経過している物件では、配管材に鉄管や銅管が使用されているケースがあります。
鉄管では継手部分にネジが切ってあり、その部分の管厚が薄くなる為、錆腐食により穴が空きやすくなります。
銅管では緑青(ロクショウ)により配管に小さな穴(ピンホール)が空いたり、亀裂が入ったりします。
また、冬季では給水管の凍結による配管破裂による漏水もございます。
事例2)排水管の閉塞による溢水(いっすい)
排水管内に油や異物が詰り、管内が閉塞する事で排水不良が起こり、閉塞部近くの排水口より排水が溢れる事例です。
溢水が発生したお部屋内の排水管が原因箇所であれば、当該室の排水規制のみで済みますが、マンションでは主に共用竪管を通して各室の排水を流す構造となっております。
共用竪管の閉塞で溢水が発生した場合、当該室で一切排水していなくても、上階からの排水が下階の排水口へ逆流してしまいます。その場合は上階全ての排水規制を直ちに行う必要があります。
事例3)外部からの雨水の浸入
屋上防水の劣化、外壁亀裂や換気口からの雨水の浸入による漏水(雨漏り)事例です。
漏水発生箇所付近の屋上部や外壁部近くで原因箇所が特定できれば良いのですが、原因箇所が離れた箇所である場合、特定するまでに相当の労力と時間を要する場合もあります。
また、台風や豪雨時のみ漏水が発生する場合も原因特定が難しいケースとなります。
事例4)人為的な問題による漏水
洗濯機ホースの接続不良や、玄関土間に水を撒いて掃除をしようとして漏水となる事例です。
このケースの場合は上階室の方への聞取りにより比較的原因の特定は容易ですが、稀に正確な情報が提供されず原因特定に時間を要したり、場合によっては原因が特定できないこともあります。
正確な情報提供がなされないケースとして、情報の秘匿や虚偽の他、昨今では認知症が原因となる場合もございます。
事例5)その他
専有部設備の機器不良や、リフォーム工事の施工不良が原因で漏水となる事例です。
食洗機や洗濯機の給水ホース接続部のゆるみ等により滴下漏水となる場合もございます。
中にはリフォーム工事の際の施工不良が原因で漏水となった事例もございます。
最後に
漏水事故においては、調査対応費、被害復旧費等の費用が高額となる場合もございますので、万が一に備えてご自身のマンション保険に以下特約が付帯されているか確認しておくことをお勧め致します。(特約名称は各保険会社によって異なります)
●水漏れ原因調査費用特約
●マンション入居者個人賠償包括特約
●共用部施設賠償責任保証特約
関連した記事を読む
- 2024/11/20
- 2024/11/15
- 2024/11/11
- 2024/11/05