配管改修迫る!
分譲担当「T」です。
今日は担当させて頂いているマンションで、先日実際に実施した「給排水管調査」にちなんで、「配管改修」話でひとつぶやき。
マンション設備の中でも1、2を争う高額修繕となるであろう配管改修は、長期修繕計画の見直しをしていても、どこか遠い先の事というか現実味が無いように感じてしまう所もあるので、実際に配管調査をして管内の劣化状況を目の当たりにしてリアルに改修方法の検討に入っていくのかと思うと、ドキがムネムネしてきます♪(゜-゜)
配管改修とは
ハイっ! 気を取り直してイキましょうー!(*´з`)
配管改修とは、マンション各戸へ水を送る「給水管」と各戸で使った水を流す「排水管」の劣化に対して長期的な計画を持って修繕をする事で、おおよそ築30~35年辺りでの実施が推奨されております。
管の劣化で代表的なものが「錆び」です。2000年以降に建てられたマンションでは概ね配管には「硬質ポリ塩化ビニル管」(いわゆる塩ビ管)の使用が主流となり、錆びによる問題は改善されてきていますが、それより前の時代では「塩化ビニルライニング鋼管」という鋼管の内面に厚みのある塩化ビニル層を設ける事で鉄部と水が接する事を防いでいる配管が主流で、その鋼管はストレート部では水を防げても管と継手のねじ部分がどうしても水に接してしまい、鉄が酸化し錆こぶが生成されねじ部が欠損して穴が開いたりします。
改修方法は「更新」か「更生」か
配管の主な修繕方法には、配管を丸ごと取り替える「更新工法」と、配管を取り替えず延命させる「更生工法」があります。
新築時に設置された配管は大抵壁や床に埋設されており、更新工法で既設配管を取り替えるのはとても大がかりな工事となり入居者への影響や負担が大きすぎます。
そこで、既設配管を取り替えず配管内面に生じた錆びや付着物を研磨除去した後に管内に塗料を流し込み防錆塗膜を形成させる「ライニング更生工法」が平成に入ると競う様に誕生し、工事中の入居者への生活負担も少なく済むという事で数多く施工されるようになりました。
改修範囲をどうするか?
管理組合で修繕するのは基本的には共用部分となるので、配管改修をする場合でも共用部分の配管が対象とり、専有部分の床下を走っている配管(給湯管など)は厳密には対象外となってしまいます。
ただ、専有部でも床下などの目視できない部分は日常的なメンテナンスを入居者ですることもできない事から専有部に属する配管の老朽化対策も同時に考えていかないと、結果として二重投資や不合理な選択になる恐れもあり、管理組合で共用部分と専有部分を一体として丸ごと更生する事例も増えてきています。
昨今では更新工事も社会的な経験が増え、更新工事と更生工事の価格差が縮まってきており、これからは配管改修の考え方も時代の流れで刻々と変化していくと思うので、より効率の良い工法を提案できるようにアンテナを広く張って情報収集していく準備を整えていきたいと思います。
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