非常照明はひじょ~に大事!
管理スタッフOです。(←イニシャルでオーです。)
LED照明の普及により、皆様のご自宅やマンション共用部でもLED照明への改修が進んでいるかと思います。
弊社管理の分譲物件の共用部分は、ほとんどの物件でLED化が完了しております。(賃貸物件については…)
LEDへ改修することで、電気代が安くなり管球の取替手間が格段に少なくなる等、色々な恩恵が受けられますので、LED改修には前向きな管理組合様がほとんどでした。
しかしながら、上記恩恵については「一般照明」についてのみとなり、「非常照明」の改修については見送られるケースも散見されます。
そこで今回は、普段は脚光を浴びない「非常照明」のひじょ~に大事なお話しです。
1 非常照明とは
火災や災害、事故等で停電が発生した際、迅速な避難ができず、居住者の生命に危険を及ぼす恐れがあります。
そのため、マンションなどでは建築基準法により避難経路となる場所に停電時でも一定の照明を確保することができる非常照明を設置することが義務付けられています。
2 改修時期の目安
非常照明の改修時期の目安は、10~15年と言われていますが、内蔵されているバッテリーの寿命は器具に比べて短く、4年を経過すると容量不足が顕著になると言われています。
バッテリー容量の確認方法として、器具を下から覗き込んだ際に緑色のランプ(充電モニター)が点灯しているかを確認します。(器具の種類によって違いはあります)
・緑色のランプが点灯:正常
・緑色のランプが消灯:コネクター外れ、非常点灯状態、バッテリーの劣化
・赤色のランプが点滅:バッテリー交換時期
上記のように緑色ランプが点灯以外の状態であれば、バッテリーの取替又は器具交換の検討が必要となります。
3 改修が進まない理由
非常照明の改修が進まない主な理由としては以下理由が考えられます。
・非常照明は一般照明に比べて値段が高い(バッテリーが内蔵されていたりするため)
・普段点灯しない器具については電気代削減の恩恵を受けにくい(費用対効果が低い)
・停電時のみ点灯する器具に対しての関心が低い
4 注意点
(1)設置基準
非常照明の設置基準は建築基準法で定められており、消防法の規定ではない為、消防設備点検での点検対象項目ではありませんので、消防設備点検では点検は行われません。普段からの点検が必要となります。
(2)誘導灯との違い
似たような設備で「誘導灯」がありますが、非常照明と誘導灯は以下の違いがあります。
【非常照明】
停電の際に室内、廊下、階段などを照らしてスムーズに避難を行うための照明
停電時に30分以上点灯し、避難経路を照らし、安全かつ速やかに避難できることが法律によって定められている。(建築基準法で規定)
【誘導灯】
避難口や避難する経路を教えるためのもので、室内や廊下等を照らすためのものではない(消防法で規定)
5 まとめ
非常照明は普段点灯しない器具ですが、いざという時に使えないと人命にも関わる重大な事故に繋がる恐れもあります。管理者責任も問われかねませんので、一度ご自分のマンションの非常照明の点検を管理会社さん等に相談してみることをお勧めいたします。
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