長期修繕計画書を確認しましょう!
修繕積立金は、将来の大規模修繕に備えた区分所有者全員の財産ですが、早ければ2回目、遅くとも3回目の大規模修繕の際には積立金が不足することがよくあります。
その際、所有者それぞれが何十万円の不足金を拠出できれば問題ありませんが、全員が足並みそろえて一時金を出せるケースはほとんどなく、管理組合でローンを組んで修繕費を調達し、その後、修繕積立金を値上げしてローンの返済をして行く場合がほとんどです。
修繕積立金を値上げしなければ・・・。
しかし、修繕積立金を値上げする事が出来ない場合もあります。というのも、毎月5000円~10000円程度だった積立金が、例えば、いきなり倍額以上の20000円になるのは、家計によっては簡単に了承できません。そういう方が多くなると管理組合の総会で、修繕積立金の値上げは否決されてしまいます。
結果、手元資金で可能な最低限の修繕のみ実施され、建物はどんどん陳腐化してしまいます。そうなると、購入を考えている人には物件価格、賃貸を考えている人には家賃を過少に評価されてしまい、資産価値が低下してしまうでしょう。
では、なぜこのような状況に陥ってしますのでしょうか?それはマンション新築時の修繕積立金の設定に問題があると思います。
修繕積立金の設定に問題が・・・。
デベロッパー(マンションの売主)は購入者に対し、月々かかるランニングコストを極職低く抑えたいと思っています。月々のランニングコストとは、大きく分けて、ローンの返済額、管理費、修繕積立金となります。
この3つの中で、修繕積立金は購入者で構成することになる管理組合の財産であって、デベロッパーには直接関係ありません。なので、販売時に説明する築20年目程度の「修繕計画」で赤字にならない程度の最低限に積立金額を設定するのです。
長期修繕計画書を確認しましょう。
マンションの購入者のほとんどが、長期修繕計画書を良く確認していません。また、確認していたとしても、5年もしたら忘れているのが通常です。
長期修繕計画書はおおむね5年に一度は見直しをするのが良いとされています。見直しの都度、今後実施される2回分の大規模修繕の資金が不足しないかどうかを確認しておくのが良いでしょう。
当社では、長期修繕計画書の見直しも行っています。ご自身のマンションの長期修繕計画書の見直しがされていない場合は、中京ハウジング(株)までご相談下さい。
関連した記事を読む
- 2024/11/20
- 2024/11/15
- 2024/11/11
- 2024/11/05