9:00~18:00
土・日曜日及び祝日
2020年08月12日
賃貸経営まめ知識

滞納賃料督促の法的手続きについて②

家賃の督促を法的な手続きで行う場合に、「公正証書」、「民事調停」、「支払督促」、「少額訴訟」、「即決和解」、「通常訴訟」などの方法が紹介されてます。それぞれの特徴を説明3回に渡って説明します。本日はその2回目です。

支払督促

 「支払督促」は、貸主が簡易裁判所に行って依頼すると、裁判所が借主宛に督促状を送ってくれます。特に証拠となるものが無くても応じてくれます。手続きも簡単で、裁判所に用意されている3枚の用紙に、要求される事項を記入するだけで完成します。費用も裁
判の半分です。

 支払督促は、まず借主側に大きなプレッシャーを与えます。貸主からの内容証明と違い、裁判所からの督促状ですから。

 次に、借主が受け取ってから2 週間で「異議の申立」をしないと、判決が確定します。つまり裁判なしで判決が確定されるのです。その後「仮執行宣言の申立」を裁判所から送付し、さらに2週間「異議の申立」がなければ強制執行ができるので、とても強力です。

 もし、借主から「異議の申立」があると、通常の裁判が開かれることになります。通常の裁判になったら、取り下げるか、そのまま続行するかを判断することになります。その裁判では和解が勧められることが多いでしょう。和解調書なら「明け渡し」の強制執行も可能なので、悪い話ではありません。

少額訴訟

 少額訴訟は60 万円以下の請求金額のときに使える裁判です。「支払督促」との違いは、実際に法廷で裁判が行われることです。滞納者に与えるプレッシャーは「支払督促」より大きいでしょう。

 60 万円以下といっても、滞納家賃が80万円ある場合、「その中の60 万円について請求する」ということが可能です。特徴は、一回で判決が下されることです(原則ですが)。なので、ダラダラと長引くことは避けられます。ただし、明け渡しを求めることはできません。この点は、「公正証書」「支払督促」と同じです。

 もうひとつ、オーナーさんが原告席に立たなければなりません。代理人として弁護士か司法書士(認定が必要)は可能ですが、「少額訴訟」なので、その手の費用をかけるのはどうかと思います(親族関係や従業員は代理人になれます)。

 公示送達(相手が受取拒否したり住居所不明などの理由により書類の送達ができない場合に、一定期間裁判所の掲示板に掲示することにより送達の効果を生じさせる方法)が出来ないのも欠点ではあります。その場合は「通常訴訟」になります。

 とは言っても、滞納家賃を訴えるには、手軽で短期に判決の得られる制度といえます。

 本日は、ここまでとして明日は「即決和解」、「通常訴訟」について説明させて頂きます。

この記事を書いた人
東原 相信 トウハラ ソウシン
東原 相信
不動産を持ち続けていればどんどん価値が上がるという「不動産神話」はすでに過去のものとなり、空室の増加や賃料の下落などに悩むオーナーの声をよく耳にします。つまり、賃貸経営は事業者(オーナー)の「経営力」の差が空室率に直結する時代が訪れました。私は、CPMとしての知識と経験で全力でオーナーの賃貸経営のサポートをいたします。
arrow_upward