物件売却前に知っておきたい契約不適合責任とは?②
10/3のブログの続編でで。本日は契約不適合リスクを軽減する方法についてご説明します。
売買契約で注意すべきなのは、「物件に問題がある=常に契約不適合責任が発生する」というわけではないという点です。
たとえ購入後に雨漏りなどの不具合が見つかったとしても、売主がその内容を事前に丁寧に説明し、買主が同意したうえで契約した場合、契約不適合責任を原則問うことはできません。
このように、売主が買主に対して適切に情報を開示・説明していたかどうかが、契約不適合リスクを左右します。
リスクを回避するために、物件に関する情報はあらかじめ整理し、明示しておくことが重要です。
売主が用意しておきたい不動産の情報
・登記簿謄本
・境界確認書、測量図
・設計図、竣工図
・建築確認済証、検査済証
・借地権、借家権に関する契約書 など
また、書類だけでは判断できない以下のような点についても、事実を把握している限り誠実に開示することが望まれます。
・未登記の増築部分の有無
・附属設備の不具合
・私道の持分 など
収益物件の場合に用意したい情報
・レントロール
・賃貸借契約書
・修繕や設備更新の履歴
・家賃滞納者の有無と対応状況 など
これらすべての資料を必ず用意しなければならないわけではありませんが、できる限りの情報を事前に提供・開示・説明するのが理想です。
これにより、買主が不具合について事前に知っていたことを証明しやすくなり、不適合責任を問われにくくなります。
さらに、入居者が過去に自殺・事件・孤独死などで亡くなっていた場合には、買主の判断に影響する重要な事項として説明責任が生じます。
契約不適合責任を問える期間は特約によって短縮できる
不動産売買における契約不適合責任の存続期間(買主が責任を追及できる期間)はやや複雑ですが、重要なポイントのため、売主・買主ともに基本知識を備えておくべきです。
まず、民法第566条によれば、買主は契約不適合を知ったときから「1年以内に売主へ通知」すれば、契約不適合責任を追及することができます。
ここで注意すべきなのは、「引渡し日から1年」ではなく、不適合を知った日から1年以内という点です。ただし、実務上はこれとは別に、特約によって期間を短縮するケースも一般的です。
たとえば個人間売買の場合には、引渡し後3ヶ月以内(または1ヶ月以内)といった具合に、契約書で責任期間を短縮する特約が設けられることがよくあります。
さらに、中古物件の場合は「現況有姿(ありのままの状態)で引き渡す」と明記された特約を設けることにより、契約不適合責任を免責する合意も可能です。ただし、たとえ免責特約があっても、売主に「故意」または「重大な過失」があった場合、責任を免れられません。
たとえば、売主が雨漏りやシロアリ被害などの不具合を知っていながら告知しなかった場合には、免責の効力を否定される可能性があります。
ご参考までに、売主が不動産会社の場合には、宅地建物取引業法により、「最低2年間は契約不適合責任を負う」と決まっています。
買主が個人の場合、この期間を2年未満に短縮することはできません。
不動産は高額な取引であるため、万が一、契約不適合責任を問われた場合、売主にとっては大きなダメージとなる可能性があります。
契約不適合のリスクを未然に防ぐには、物件や入居者に関する情報を正確に把握し、買主へ誠実に開示・説明することが重要です。
また、信頼できる不動産会社をパートナーに選ぶことで、契約内容の整理や説明責任の履行をサポートしてもらえるため、契約不適合リスクを軽減できます。
当社では不動産売買などさまざまなオーナー様へのお手伝いをいたしますので是非一度当社にお問合せください。
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