2023年4月施行の民法改正とは?
こんにちはオフィススタッフのFです。
前回は、民法の相隣関係に関する規定の中で「枝の切除」に関する部分に絞って、ご紹介しましたが、そもそも4月に施行された民法改正とは?
ということで、今回は4月に施行された民法改正の大まかな概要を少し紹介しようと思います。
改正の目的
相続した土地の相続登記がきちんと行われていないなどの理由から、所有者が不明な土地や所有者の所在が不明な土地が増加して社会問題になっています。
こういったことを背景に、『所有者不明土地の発生予防と利用の円滑化』を目的に改正が行われました。
改正の概要
◆相隣関係規定の見直し
・隣地使用権の見直し
・ライフラインを自己の土地に引き込むための設備を隣地に設置する権利の明確化
・隣地が所有者不明土地である等の場合に越境した枝の切除を自ら出来る権利の創設
◆共有制度の見直し
・共有物の変更・管理の内容に関する規律の見直し
・賛否を明らかにしない共有者がいる場合の管理に関するルールの合理化
・所在等不明共有者がいる場合の変更・管理に関するルールの合理化
・共有物の管理者制度の創設
・共有物を使用する共有者の義務に関する規律の整備
・裁判による共有分割手続きの整備
・所在等不明共有者の不動産の共有持分を取得・処分する制度の創設
◆所有者不明土地管理制度等の創設
・所有者不明土地管理制度・所有者不明建物管理制度
・管理不全土地管理制度・管理不全建物管理制度
◆相続制度の見直し
・長期間経過後の遺産分割の見直し
・遺産共有持分が含まれる共有物の分割手続の見直し
・相続財産の管理に関する規律の見直し
・相続財産の精算に関する規律の見直し
まとめ
数ある法律の中でも民法は私たちの生活に深く関連する法律です。
敬遠しがちな法律の知識ですが、最低限の知識は持っておくと良いと思いますので、気になったポイントがあれば、一度ご自身で調べてみてはどうでしょうか。
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