「監事は理事会に出席義務があるのか?標準管理規約から読み解く」
こんにちは。建物管理部のTです。
今回は、マンション管理において時折ご質問をいただく「監事の理事会出席義務」について整理してみたいと思います。
標準管理規約第41条第4項には、「監事は、理事会に出席し、必要があると認めるときは意見を述べなければならない」と定められています。この条文を見ると、「監事は理事会に出席しなくてもよいのでは?」という疑問を持たれることがありますが、実際の解釈は少し異なります。
まず、「理事会に出席し」と明記されている点から、出席そのものは義務規定と解されるのが一般的です。「出席できる」ではなく命令形で記載されているため、努力義務ではなく原則として出席が求められていると考えられます。一方で、「必要があると認めるときは意見を述べなければならない」とあるように、意見の陳述については条件付きの義務であり、常に発言しなければならないわけではありません。
それにもかかわらず「出席義務はない」と言われることがあるのは、いくつか理由があります。まず、区分所有法には監事の理事会出席義務に関する明確な規定がないこと、また監事は理事ではないため議決権を持たず、「参加は任意」と誤解されやすい点が挙げられます。さらに、各マンションごとの規約によっては同様の条文が存在しない場合もあり、この点も混乱の一因となっています。
実務上の整理としては、区分所有法上は出席義務はなく、標準管理規約を採用している場合においては出席義務がある、という理解になります。最終的には「各マンションの管理規約にどのように定められているか」が判断基準となります。
なお、標準管理規約のコメントでは、監事による監査機能の強化を目的として本規定が設けられたことが明記されています。ただし、監事が欠席した場合でも、理事会の決議自体の有効性には影響しないとされています。
監事の役割は、議決に参加することではなく、理事会の運営や意思決定が適正に行われているかを監査し、必要に応じて意見を述べることにあります。こうした役割を踏まえ、理事会への出席は重要な職務の一つと言えるでしょう。
今後も、管理規約や実務上のポイントについて分かりやすく整理し、皆さまのお役に立てる情報発信を行ってまいります。
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