不動産の売却で避けたい!トラブル例と防止策は?②
昨日ブログ「不動産の売却で避けたい!トラブル例と防止策は?①」の続きです。
失敗事例③クレーマー気質の買主と契約してしまった
主は物件を売却する際、民法の「契約不適合責任」を負います。
これは、売却後に隠れた欠陥が見つかった場合、売主が修繕などの責任を負う法律です。例えば、売主も気付かなかった雨漏りや、売却時に告知しなかったシロアリの被害、給排水管の破損などが該当します。
中古物件の場合、何らかの不具合があることが多いと思います。売買契約書にその不具合を明記しておけば、売却後のトラブルのリスクは低くなります。しかし、買主がクレーマー気質の場合、契約不適合責任を理由に様々な要求をされる可能性があります。このトラブルのリスクを軽減する策として、契約不適合責任の免責(責任を負わない契約)があります。
ただし、責任を免責にして売却する場合、買主にとって不利になるため、相場よりも安い価格での取引になることがあります。
また、売却前にインスペクション(建物状況調査)を実施し、見つかった不具合を売買契約書に詳細に明記しておくことも有効です。
もう一つのトラブル回避策として、不動産会社に直接、物件を買い取ってもらう方法があります。
買主が不動産の専門家であれば、売却後に欠陥が見つかっても、買主側の責任であると主張することが可能です。
失敗事例④悪質な不動産会社と契約してしまった
東京都の住宅政策本部によると、 2023年度における不動産会社に対する行政処分や指導などの件数は86件でした。
そのうち、最も重い処分である免許取消は18件、業務停止は14件でした。
東京都内だけでもこれだけの処分が行われていることを考えると、悪質な不動産会社が世の中に相当数、存在していることが分かります。
トラブルの一例としては、物件情報を他の不動産会社に提供しない囲い込みや、不当な広告料や費用を請求されるなどが考えられます。
不動産会社の信頼性を確認する方法として、口コミでの評判を確認するのは有効です。
地域密着型の不動産会社であれば近隣の評判を確認し、広域エリアで営業している不動産会社であれば、インターネットやSNSでの評判を調べてみましょう。
不動産の売却トラブルを回避するためのポイント
これらの事例以外にも、不動産の売却時のトラブル事例は数多くあります。
下記のポイントを押さえることで、不動産の売却時のトラブルを未然に防ぎやすくなります。
●ポイント1:不具合を仲介会社にしっかり伝える
失敗事例3でお話しした通り、売主にとって契約不適合責任は大きなリスクです。
そのため、物件に関する不具合を仲介会社に報告し、売買契約書に盛り込んでもらう必要があります。
●ポイント2:不動産の基本知識を学ぶ
不動産売却の基本知識を知っていることで、トラブルを未然に防ぐことができるケースは多々あります。
最低限、押さえておきたい情報として「不動産の売却の流れ」や「専任媒介契約と一般媒介契約の違い」などがあります。
●ポイント3:契約書の内容を把握する
一般的な不動産会社では、媒介契約や売買契約の書面には業界の標準的なフォーマットが使われることが多いです。
しかし、悪徳業者は売主が不利になる情報を盛り込んでいる可能性もあります。
そのため、契約書は細部までしっかり目を通し、不明点があれば必ず仲介会社に確認することが重要です。
当社では不動産売買などさまざまなオーナー様へのお手伝いをいたしますので是非一度当社にお問合せください。

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